太古、人類の祖先は古細菌であった 1-1

太古、人類の祖先は古細菌であった 1-1

人差し指の細菌の数?
 現在、コロナウイルス禍で、家の中にじっとしていることが多くなりました。そうすると、否が応でも自分と向き合う、実際は自分の身体と向き合う、ことが多くなりました。
 まず、顔を洗って、鏡に映る自分を見る。時間があるために、普段は忙しそうに次のステップに移るのが、ゆっくりと自分の顔を眺めたりする。そして、ソファーに座って何気なしに自分の手をしみじみと見つめる。爪が伸びているな、伸びが速いなと思う。それから、爪切りで爪を切る。

 そのとき、ふと自分の人差し指を見て、その指先にどれくらい細菌が付いているのかと思いました。皆さんは、そんなことを考えたことはありますか? それは、以前読んだ本の記憶がふとよみがえったからです。その読書の記憶では、なんと英国の人口(6千6百万人)を上回る数の細菌がついているそうです。
 また私たちの腸には、一人の腸内に腸内細菌が100兆個から1000兆個あり、1.5キロから2キロの重さになるそうです。私たちの体のうち90%が微生物でできているそうです。

 そう考えた時に、細菌に勝つとか、コロナウイルスをやっつける、などという考え方は、ちょっと違うのではないか、という気がしました。ウイルスや細菌の方が、人間よりもよっぽど先輩なのです。そう思ったとき、やっつけるよりも共に生きる、共生、共存するという表現の方が相応しいと思いました。そこで、細菌について考えてみることにしました。

生物の世界共通祖先
 私たちが生きているこの地球上には、細菌や植物や動物など何千万種という多種多様な生き物が生きているという。これらあらゆる生物は、およそ35億年前に、最初の世界共通祖先が誕生して、そこから系統樹のように分岐してできたという。
 その最初の世界共通祖先は、たった一度だけ誕生した生命から分岐したという。なぜそういえるのかというと、生物学ではあらゆる生物が共通して、きわめて特徴的な仕組みを備えているからだという。その仕組みとは、4つあるという。
 1つは、あらゆる生物が、核酸(DNA、RNA)を利用していること。 2つは、多数あるアミノ酸の中から20種類だけ選んで原料としていること。 3つは、すべての生物は左巻きのアミノ酸を用いていること。 4つは、すべての生物は、エネルギーを出すときに「瞬間的な乾電池」であるATPを利用していること。
 これら4つの特徴は、偶然に2度、3度生じるものではないという。これが、生命の発生は1度だけであるという理由なのだという。

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