量子論を身近に感じる

量子論を身近に感じる 3


不思議な量子論

 量子力学によると、ニュートン力学が見えない世界で通用しない不可解な点は、大きく三つあるといのです。
 一つ目は、量子の運動は連続しないこと。二つ目は、人間の意識が量子に変化をもたらすこと。三つ目は、因果律が通用しないことだというのです。
 これを簡単に言ったら、①量子はいきなり消滅して無に帰し、異次元に行ったような動きをすること。②思考が量子に変化を与えて現実化する(思ったとおりに現実が作られる)こと。③時間も空間も、実際にはないということになります。

 これらのことを考慮して、気功のヒーリングを量子力学で推察すると、以下のように説明できるのではないでしょうか。
 原子核の周りを回っている電子は、雲のようにつかみどころのない波が原子核をとりまいていて、観察者が意識すると、意識して観察したときから波が粒子に確定するだけでなく、その前の状態にさかのぼって確定するという現象が起きます。つまり意識して観察した時点よりも過去にさかのぼり、過去の状況を変えてしまうということが起きるのです。
 ということは、施術者が患者の正常な細胞を意識すると、分子から細胞まで施術者の思い通りに変わるということです。さらに、患者の病気になる前の状態、つまり病気の発生時点(過去)までさかのぼり、正常な細胞に戻すように変えてしまうのです。
 余談ですが、このように過去にまでさかのぼる夢のような話は、ノーベル受賞者の山中伸弥教授の発見したiPS細胞が可能にしました。たとえば、身体のどの細胞からでも 「生命の時間を巻き戻し」 て、どんな細胞にもなれるからです。

 気功の施術を受けたある大学教授は、「気を入れてい頂いているときに、いつも私の身体に生じる不思議な現象も何か関係があるかも知れません。昨年ノーベル賞を受賞したペンローズの著書 『皇帝の新しい心』 を昔読んだことがありますが、脳の情報処理は量子力学と関係がるという興味深い仮説を提示しています。」 と述べていました。この教授は、気が入って来る時に身体に流れる不思議な感覚を、量子もつれではないかと理解しているようでした。

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