「量子もつれ」について考えたこと 5
第二章
人間の知りたいという気持ち
こうして科学者たちを見て分かることは、理解できないものがあると、これを何とか解決したい、知りたいという気持ちが生まれるのです。これは内から湧き出てくる感情で、その感情に合理的な理由はないと思います。
知りたいという気持ちは、命をも厭いません。イタリアの天文学者ガリレオは天体を知りたいと思ったために宗教裁判にかけられ、ジョルダーノ・ブルーノは古代の文献から学んだ地動説を説いたため、火刑に処されました。
私たちホモサピエンスは、知りたいという強い気持ちが、遺伝子の中に組み込まれているのかもしれません。
私の知りたいという気持ちの一つは、なぜ気功の遠隔施術でよくなるのかその理由を知りたいと思っていました。
最初、直接に気功施術をしてあげた人から、また腰痛が酷くなったので施術を受けたいと言ってやって来ました。どんな具合だろうと思って患者さんに会って見ると、「すっかりよくなりました。電話で安心したせいかもしれません」 というのです。私もそうかもしれないと思いました。またメールで予約してきた人も、メールで予約した瞬間、よくなりました、とい人もいます。
良くなるという思い込みが働くのかもしれない、としばらく思っていました。ところが、犬や猫、小鳥や馬にも遠隔施術をして欲しいと依頼があり、実際施術効果がありました。このときは思い込みだけでよくなることはないと考えました。動物たちには、思い込みなどありませんから。
直接施術をする場合は、手から気がでますので、気が入って働くことが分かります。この時は、気のエネルギーが出ていることや、患者さんも気が入ると温かいとかピリピリするという実感があります。
ところが、遠隔施術の場合は、距離があります。ロンドンからヨーロッパや日本などの場合は、遠く離れています。どうして気が届くのか。気は目に見えないが、遠くへも届くのですと説明されても、なぜなのかを知りたいという気持ちはずっと強くありました。
そのような時に、量子論の本をあれこれ読んでいました。そして量子の世界には、奇妙な点があることを知りました。「観察者効果」、「量子重ね合わせ」 と 「量子もつれ」 です。
「観察者効果」 は、平たくいうと、意識したら意識したように現実化するということです。
難しくいうと、観測すると波動関数の収縮が起きて、波だった光子がすぐに粒子になるという不思議な事が起きることです。さらに波動関数は見なくても、見られることを察知してしまうというのです。このことを観察して、ある物理学者は、「この宇宙と現実は精神的なものだ」 と結論づけています。
観察者効果、見るという行為は、意識そのものだ、という理論があり、意識が収縮を引き起こすというのです。
量子論の生みの親であるマックス・プランクは、物質は意識から派生したもので、意識を避けることはできないと論じています。
「量子重ね合わせ」 は、簡単にいうと、コインを空中に投げたらコインはくるくる回転して、表と裏が一つになっている状態です。床に落ちたらどちらかに決まります。
つまり量子は、粒子と波の性質を重ね合わせたように同時に持っていて、観察することで、そのどちらかが確定するという原理です。
「量子もつれ」 は、第一章で説明した通りです。