言葉から見えてくるもの 5
なぜ無心になって存在状態でいるときに、ひらめきや気づきが起きるかというと、その時あなたは宇宙エネルギーそのものであって、それと一体になれば、あなたが必要なものを宇宙がギフトしてくれるからです。真我は、永遠で、壊れたり傷ついたりすることのない完全な状態であり、人生に必要なものをすべて備えています。だからあなたは、言葉を止めてただ存在状態でいるだけでいいのです。
この宇宙エネルギーのことを別の言葉で表現したら、太極拳や気功の 「Qiチー」 ヨーガの 「プラーナ」 日本語の 「気」 になります。このエネルギーはあらゆる生き物の中を流れていて、全宇宙を満たしています。
この宇宙エネルギーは、人間を始めどんな生物にも、同じように流れていて、どんな病も癒す力を持っているといわれています。気功の施術では、この気と一つになることで、奇跡的な治癒を生みだすことができるのです。
ふだん私たちは、このエネルギーに気づきません。この気というエネルギーに気づけなくしているものは、言葉で考えること、思考です。思考だけで生きていると、存在することよりも、いつも何かをしなければという、追いかけられて行動する状態になります。
存在することは、なにも判断せずに、今この瞬間にいるのです。存在することは、何もしないことではありません。人生に対する情熱や意欲に従って行動したときは、魂が行動したのです。
たとえば、家を購入するためにいろいろな家を見て回ることがあります。思考をフル回転させて、一番良さそうな家を見つけ実際に見に行きます。家を見て一応満足しますが、何となくそこにいると落ち着かない、嫌な感じがしたとします。条件は申し分ないのに、断る理由がないのに購入を止めたとします。これは魂にしたがって、直観で止めたというしかありません。
一方、行動する状態は未来志向で、特定の結果を達成するために、思考が一連の仕事を生み出すのです。もしあなたが何かをしなければならないという義務感や恐れによって行動しているなら、あなたは行動する状態にあります。
行動する状態では、気・宇宙エネルギーに気づくことはありません。もしあなたが宇宙エネルギーを知りたかったら、まず存在する状態で、気を感じることから始めてください。そして、あなたが思考を手放した時、一気に水門が開いて、あなたは宇宙エネルギーと一体になり、気の流れを感じることができるでしょう。