生きて死んで、そして魂のゆくえ

生きて死んで、そして魂のゆくえ 12


 死んでも意識は宇宙に、波動情報として、ホログラム原理として記録されて残るといいますが、では意識は波動としてどのように残るのでしょうか?
 私たちの意識は、ただ生きていた時の波動として残るのではなく、記憶となってさらに進化していくのです。138億年前に生まれた宇宙は、その138億年かけて進化した宇宙意識として、自分と他者を分けない、自分と世界を分けない自他一体の意識になったのです。宇宙意識は、対立のないワンネスの世界です。愛しかない愛一元の世界なのです。
 そして個人の記憶の進化の過程は、ヨーガでいう真我(個我・魂)が成長して、やがて宇宙意識と一体となる世界と共通しています。

 このように考えていくと、宇宙には地獄はありません。自我がなくなることで、恐怖や不安や心配がまったくなくなりますから、肉親や友人を亡くされても、本当は悲しむ必要はまったくないのです。

 なぜなら、先に亡くなった親や親族や友人に再会できるからです。先に亡くなった人たちは、超自我意識に進化していて、愛一元の宇宙意識と一体となっています。
 私たちが亡くなっても、私たちの自己意識を感じとり、故人の波動はホログラム原理として記録されていますから、そのホログラムで故人の生前の姿を、立体的に、リアルに、形や声などを再生して会ってくれるのです。
 そのとき私たちは、光と至福の存在に包まれた故人に会って感動することでしょう。

 このようにして私たちの魂(意識)は、肉体を離れた後、量子真空のゼロ・ポイント・フィールドに還っていくのです。ゼロ・ポイント・フィールドは、魂が帰還する量子力学的な故郷、つまり霊界でもあるといえます。
 そう考えると、私は死を迎えたら、宇宙の実家に帰る気持ちで、「ただいま」 といって、ほほ笑みながら宇宙へ静かに還って行こうと思っています。


2024年7月19日       望月 勇

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